今月はMICS症例が7例で、MICS-AVR 1例、MICS-MVR 3例、MICS-MVP 2例、MICS-VSD閉鎖 1例と比較的多い月となりました。スタッフもだいぶ慣れてきましたがまだまだ時間短縮できる要素はありそうです。一つ一つの手技を確実に行うこと、やり直しをなくすことなどは当然なのですが、術者以外の助手やスタッフはカメラの画面を見つつ糸さばきや展開などを介助し、次への先読みなど常に正中切開時と同様にまたはそれ以上に流れを意識し神経を使わなければqualityが損なわれます。そういった意味で術者も神経をすり減らしますが、周りのスタッフも熟練を要した助手、直介が必要とされるのです。
本日はMICS-MVR・TAPを施行しましたが、また色々と勉強になることが多くありました。おそらくリウマチ性と思われる弁の肥厚と交連部の癒合、腱索の短縮があり弁置換となりました。
心臓血管外科医を中心に麻酔科医も人工心肺技師も器械出し看護師も皆がbestなperformanceを発揮できるチーム作り、そこからの最高の医療を患者さんに提供することができるわけでそれを信念にやっております。各々がそこを目指して精進すれば自ずと道は開けると信じています。
明後日もMICS-MVP or MVRです。感染性心内膜炎で弁尖の状態にもよりますが、若い方なので弁形成でできればありがたいです。
Dr.K
2013年3月31日
テーマ:湘南鎌倉総合病院
今月いっぱいで2人のスタッフがいなくなります。本当にチームのために頑張ってくれましたし、また私もたくさん助けて頂き、勉強させて頂きました。
別れはつらくさみしいのですが、お互いが更なる飛躍できるよう心より応援していますしこちらも精進します。
明日からは新体制で引き続き頑張ります。
Dr.K
先週末より急性大動脈解離の患者さんが、6人も救急で運び込まれました。Stanford A型が3例、B型が3例でA型の方は全例緊急手術となりました。
高齢者の方も多く、また手術症例は全例心タンポナーデを伴いショック状態でありましたが皆さん無事に手術室までたどり着くことができ、手術も無事終了しました。
昨年度の解離の緊急手術も含めた胸部大動脈の手術は死亡率0でありました。ひとえに麻酔科、人工心肺技士、看護師さん、リハビリチームを含めスタッフの御協力の賜物です。
今年も死亡率0をめざしスタッフ一同精進してまいります。
Dr.K
1/14 関東地方は例年にない雪に見舞われましたが、翌1/15からは晴れの日が続きました。湘南地区は雪が積もることはめったにないので交通網は麻痺するし、車も大変です。
今週はMICSが2件ありました。スタッフも徐々に慣れセットアップも早くなってきました。麻酔科の協力により創部に合わせて傍脊柱管ブロックも施行して頂き、傷の大きさは右小開胸約5cmですが痛みも全くなく、思っていた以上に回復が早く患者さんも満足されておいでです。今まで当たり前であった胸骨を正中切開するということだけでも身体に大きな侵襲を与えるのがよくわかります。手術の質を維持し、患者さんにとって最善の方法で負担の少ない手術を提供して参りたいと思っております。
Dr.K
2013年1月9日
テーマ:湘南鎌倉総合病院
新年明けましておめでとうございます。
昨年10月から湘南心臓血管外科グループとして始動し、新しい年を迎えました。各病院のスタッフ、関係者のお力添えにより昨年度は多くの患者さんが元気に退院することができました。この場を借りて御礼申し上げます。
今年の初手術はMICS-AVRでした。技術的には修練はいるものですが患者さんにとっては傷が単に小さいだけではない大きなメリットがありそれを実感できた症例でもありました。今月は毎週1件ずつMICSの症例があります。通常の正中切開での手術に遜色ないクオリティーを維持し、患者さんに優しい手術を心掛けたいと思っております。今週は1日2~3件の手術があり、術後の患者さんも順調に経過しております。
スタッフ一同、今年も地域医療に貢献し、また患者さんに最善・最良の治療を提供できるよう精進していきたいと思っておりますので何卒御指導の程宜しくお願い致します。
Dr.K